自然治癒力を引き出す呼吸法をマスターしよう!~呼吸解説編~
前回までは、食事・呼吸がなぜヒトの身体、とりわけ『自然治癒力』を引き出すのに重要なのかについてお話してきました。
今回からは、自然治癒力を引き出す呼吸法を獲得するための方法をお伝えしていきます!
呼吸法について
呼吸法は、大別すると『腹式呼吸』と『胸式呼吸』になります。
■腹式呼吸:主に横隔膜を使った呼吸。横隔膜の上下運動によって、お腹が膨らんだり凹んだりする。横隔膜自体にも、その付近にある太陽神経叢や内臓にも自律神経が多く分布しているため、そのゆったりとした刺激によって副交感神経が優位になりやすい。
⇒リラックスモードのときに優位になりやすい呼吸。
■胸式呼吸:主に肋間筋を使った呼吸。胸郭が前後左右に拡大していくように膨らむ。肋間筋付近にある交感神経束が刺激されやすいため、交感神経が優位になりやすい。
⇒活動的な時、不安・恐怖などのストレスを感じたときなどに優位になりやすい呼吸。
ネットでは「腹式呼吸が良い!」というのをよく見かけます。確かに、腹式呼吸のほうが呼吸の超重要な筋肉である『横隔膜』を効率良く働かせることができます。
それとともに、「呼吸が浅い人は胸式呼吸になりがち。腹式呼吸を心がけよう」みたいな文言もよく目にします。
そのため、腹式呼吸を始めようとする方がよく陥るパターンとして、お腹を膨らませることだけに意識が向いてしまい、逆に苦しくなったり肩に力が入ったりしてしまう…というのがあります。
胸式呼吸が悪なのかと言うと、決してそんなことはありません。むしろ、ヒトの自然な呼吸というのは、腹式と胸式を両方使ってこそなのです。あとは割合、バランスが大事になってきます。
腹式と胸式のバランス
さて、そのバランスですが、『腹式:胸式=7:3』 くらいがベストです。
現代は何かしらのストレスにさらされることが圧倒的に多いですよね。通勤の満員電車・地下鉄、職場の空調・人間関係・仕事、スマホ・PCの使い過ぎ…などなど。
無意識に、否が応でも「交感神経」が優位に働きだしてしまいます。
あー、そうそう、頭ごなしに交感神経を悪者にしちゃダメですよ。交感神経もそのストレスに打ち勝つために働いてくれているので、むしろ感謝しなければいけません!
問題なのは、その交感神経モードが長い時間続いてしまうことにあるのです。必要なときだけ切り替えられればいいのですが、このストレス社会、そう易々と交感神経を休ませてはくれぬようです。(こんにゃろうめ)
…だからこそ、リラックスモードを作りだす副交感神経を普段から高めておきたいのです。けれど、副交感神経信者となってもいけません。副交感神経だけが過剰に優位になっても、それはそれで問題なのです。
副交感神経の特徴として、リラックスモードがありますね。
これに関連して、血圧低下、体温低下、活気の低下や、
免疫細胞の増加、血管拡張、治癒促進などがあります。
これがもし日中に優位になりすぎると、異常な眠気や倦怠感(だるい、疲労しやすい)を引き起こします。
免疫細胞の増加は、一見いいように見えますが、過剰に働くと、アレルギー反応が起きたり、自己免疫疾患(自分の細胞を攻撃してしまう:リウマチなど)にかかる可能性もあります
血管拡張も、一見よさそうですが、過剰に働くと常に血管が拡張している状態になり、ポンプ作用が上手く作用しなくなります。つまり、血の巡りが悪くなるのです。
収縮(交感神経)と拡張(副交感神経)のリズムがあってこそ血行が良くなるのです。
要は、交感神経・副交感神経のバランスを保つのがベストなのです。
5:5の割合、天秤が釣り合っている状態がヒトの最高のパフォーマンスを発揮させます(*'▽')
話が少し逸れましたが、この黄金バランス5:5にしたいのですが、普通に生活していると、大抵の人は交感神経が優位になってしまいがち・・・。
だからこそ、呼吸法の割合を『腹式:胸式=7:3』くらいにして帳尻を合わせる必要があるのです!
今回はここまで!次回は、『腹式:胸式=7:3』を体感するためのコツなどをお話していきます(*'▽')
今日の昼御飯☆
・大豆ミートの唐揚げ ~豆乳タルタルソース添え~
・かぶのクリームスープ
・大豆のトマト煮込み
・玄米ご飯
・昆布だしのお味噌汁