自然を巡る生き方。 -生命と自然治癒力-

自然に則して生きることができたら、生命はもっと幸せなのだと思う。

完璧な呼吸を会得し、自然治癒力を引き出すために -呼吸に必要な部位-

 前回は、腹式呼吸とは何たるか、横隔膜を動かすって?についてお話しました。
今回からは、完璧な呼吸を会得するために必要な身体の部位について、お話していきます!

 

呼吸を左右する!5つの守護神

 

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 ペイントツールで書くから、字が壊滅的…。(笑)

 

 完璧な呼吸を会得するには、この5つの部分をメンテナンスする必要があります。
1.肩甲骨
2.胸郭
3.脊柱
4.骨盤
5.股関節

 

それぞれ、どう呼吸と関係しているのか解説していきます!

 

1.肩甲骨

 

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出典:ストレッチポール公式ブログ

 

 肩甲骨は鎖骨としか繋がっていません。上の図でもわかる通り、脊柱や肋骨とは繋がっておらず、背中側で浮いている状態で存在しています。その肩甲骨を正しい位置に導くのが17個の筋肉たちです。

 

 現代人は、何かと身体を丸めるような姿勢を長時間取ってしまう場面が多いです。リラックスタイムでさえ、スマホやパソコン、本などで身体を丸くしている人はとっても多いです。

 

 本来、肩甲骨は脊柱に近いところに位置し、『逆ハの字』となっているのですが、上記のような生活を送っていると、段々と脊柱から離れ、『ハの字』となってしまいます。(肩甲骨が前・外側に移動する)

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出典:骨盤力と姿勢

 すると、前・外側に開いた肩甲骨が胸郭(肋骨)にへばりつきます。

 

 正しい呼吸の場合、大きく息を吸い込むときは、肩甲骨は下・内側へ移動します。こうすることで、胸郭が広がるのを助け、スムーズに胸が開けるのです。
(深呼吸するとき、腕を大きく横に広げますね、あのときの肩甲骨の動きがまさにそれです)

 

 しかし、先ほどの紹介したような肩甲骨の歪みでは、この呼吸における胸郭拡張の手助けができないどころか、広がるのを邪魔してしまっているのです。
 こうなってしまうと、必要な酸素が入ってこないため、「生命エネルギーの源:細胞」の働きが低下し、頭痛やよくわからない不調、内臓不良に繋がるのです。血流・リンパの流れも停滞して冷えやむくみにもなりやすいですよね。

 けど、胸郭は広がりたい・・・。そこで首や肩の呼吸補助筋(前回の記事参照)を使い、肩を上に挙げてまで酸素を確保しようとするのです。
 すると、首・肩の筋肉がガチガチに凝ってしまい、慢性的な肩こりに繋がります。

 

 

f:id:tsurishu:20170611113419j:plain出典:nanapi

 

 肩甲骨の位置が悪いと、呼吸だけじゃ済まされません。上の図のように、猫背となることで、首や背中の筋に更に負担がかかります。また、骨盤も後傾し、腰痛や股・膝痛にも発展する可能性もあります。

 

 

 

 ということで、肩甲骨の位置を意識したストレッチやトレーニングをした上で呼吸法を取り入れると、呼吸をするだけで肩甲骨の正しい運動が可能になります。

 

 十分な酸素が入ってくるのに加え、肩甲骨周囲の数ある筋肉もしっかり動くので血流・リンパの流れも格段に良くなります。すると自然に、自然治癒力も高まります。

 

 ちなみに、この肩甲骨の動きをしっかりだすためにも、腹式呼吸だけではダメなことがわかりますね。胸式呼吸も取り入れ、「スッ!」と胸郭を広げる動きが大事なのです(*'▽')

 

 

 

 

肩甲骨リセット

 

  肩甲骨を正しい位置に戻すための方法をいくつか紹介します!

 

1.タオルストレッチ
まずは肩甲骨本体の動きをダイナミックに出してみましょう。

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タオルでも服でも何でもいいです。まっすぐ上に伸ばした後、ゆっくり頭の後ろを通るように下げていきます。下げきったところで深呼吸を2-3回。

 

2.背面手つなぎゆらゆら体操

 次に、肩甲骨の奥の筋肉へ刺激を加えて、ほぐしていきましょう。

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後ろで手を組んで、身体を前に倒します。その状態で腕を前後左右へゆらゆらと小さく揺らします。

 

3.小胸筋ほぐし

 肩甲骨が前・外側へ流れる原因となる筋肉です。この筋肉は日常生活で縮こまりやすい筋肉なので、十分にほぐして肩甲骨を正しい位置に戻りやすくしましょう。

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小胸筋は鎖骨を外側へ端っこまで辿り、そこから真下へ降ろしていくとあります。(脇と鎖骨の真ん中付近)そこを痛気持ちいい程度で押しながら行います。

 

4.肩甲骨はがし
 仕上げに、肩甲骨をはがすような気持で動かしていきます。

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両手を肩に乗せて、ゆっくりと肩甲骨から動かすイメージで後ろ回し・前まわしをします。

 

 

 どのストレッチ・運動も深呼吸を忘れずに!そして、ゆっくりと時間をかけることが大切です。1日の中で前かがみの姿勢を取る時間のほうが圧倒的に多いので、自分の身体と向き合う時間を確保することは大変重要ですよ。10-15分くらいは時間を確保したいところです(*'▽')

 

では、残りは次回にします!!