自然を巡る生き方。 -生命と自然治癒力-

自然に則して生きることができたら、生命はもっと幸せなのだと思う。

【身体の声を聴く】ということ。

身体の声を聴く

 私たち夫婦が食事と呼吸以前に大事にしていること。それは、【身体の声を聴く】こと。

 

 身体は本当に正直で素直。調子の良いとき・悪いとき・普通のときでその【声】が変化します。その声を聴くことができるのは、紛れもなく自分自身だけ。

 

 その声に従って自分の行動を見直すことで、大抵はスムーズに事が進んでいきます。

 

現代の情報社会の弊害

 しかし、最近はTVやネットの情報量の多さで、身体の声を聴く力が弱くなってしまっていると感じています。

 

 

 例えば、「朝ご飯にはこの野菜・果物がいい!」という情報を見たとします。あなたはその情報を鵜呑みにして実行しました。その後、それが自分の身体に合っているかどうかすらよくわからずに、とりあえず続けていたとします。

 

 

 しばらくして、身体に不調が出始めました。(冷えや、寝起きが悪い、やる気が起きないなど)どうにかしてその不調を取ろうとするときに、更なる健康食品をTVやネットで探し出し、それを朝ご飯に追加しました・・・。

 

 

 さて、上記の例は、昔の私の話です。この後、その不調は治まらなかったのです。結局、情報番組で知った情報が自分の身体に合っていなかったことに加え、そもそも朝ご飯の量や質、はたまた概日リズムや自律神経まで話が広がり、根本原因を突き止めることができたのは、そこからだいぶ時が経ってからのお話です。(笑)

 

 

もう1つ例:お腹が痛いとき。

よくわからなくて辛いから胃薬を飲んでおわり!では身体がかわいそうです。

その痛みはまさしく身体からの声です、訴えなのです。その懸命な叫びも虚しく、薬で抑えつけられる。

 

 

 もし立場が逆ならどうですか?自分が胃で、ご主人のある行動が原因だったとします。胃であるあなたはなんとかしてその行動を辞めさせたいですよね。だから【声】をあげるのです。それをご主人は【痛み】として感知する。しかし薬を飲んで、その痛みだけを取り除く・・・。胃にとってこれほど虚しいことはないですよね。

 

 

 痛みが辛すぎて、どうしようもないときに薬に頼ることについてはいいでしょう。問題はそのあと。なぜ痛みがでたのか?それを放っておくと、根本原因はいつまでも残り続けて、繰り返すでしょう。痛みという不調(警告)を無視すると、最悪の場合、病気に発展することもあるのです。

 

 

 根本原因は食事の偏りかもしれないし、噛む回数が少なかったのかもしれないし、食後の行動に問題があったのかもしれない。

 

 何気ない不調の裏には、案外あっさりとした理由が多いのです。しかし人は、その問題解決のために、外部に頼りがち。そのほうが楽だし、魅力的だからですね。

 

脳の進化

 

 人は、他の動物よりも大脳が発達するような進化を遂げました。そのおかげで高度な文明を築けたことは間違いありません。しかし、現代人はこの大脳を優位に使いすぎです。そのため、アレコレと情報を入れ、思考して、判断してしまうのです。

 

 しかし、自分の身体の声を聴くことは、脳をフル回転させて思考して得られるものではなく、むしろ、もっと奥のほうにある原始的な感覚、自然体で感じるような状態でこそ得られるものだと思うのです。

 

 

 毎日の暮らしの中で、少しずつ意識して、身体の声を丁寧に拾い上げると、自分の身体が愛おしくなります。「大切にしたいな」と思えるはずです。

 

 まずは、そこから始めてみませんか?とても大切なことです。