自然を巡る生き方。 -生命と自然治癒力-

自然に則して生きることができたら、生命はもっと幸せなのだと思う。

国際ヨガDayに参加してきたので、感じたことをつらつらと。

 昨日は、国際ヨガDayのイベントがありました。朝の8:00から公園で青空ヨガをスタート。ざっと100人くらいいたかなー?みんなお元気でしたね。

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 そのあとは、ホール会場でヨガのルーツや、何を追い求めるものなのかなどについての講義と実践がありました。

全て勉強になりましたが、私個人が特に心に残ったのが、序盤のヨガの成り立ちやその考えでした。今日はそこを中心にお話していきます。

 

「ヨガとは心素の働きを止滅することである」

 ヨガの最終目標なのだそう。少し嚙み砕くと、「意識の完全なるセルフコントロール」になります。

 

 そして、心素の働きの止滅は、「勤修」と「離欲」によって成し遂げられる。としています。

 

勤修」とは、勤めて修めるの意。日常の中で、継続して行っていくということ。

これは、ヨガに関わらず全てにおいて言えることですよね。

特に身体・意識を変えたいと思うのなら、「勤修」はなおさら必要なことではないでしょうか。

 

離欲」とは、欲から離れるの意。欲には、「欲求」と「欲望」がある。
基本的な欲求… この欲は生命維持のために必要な欲。食欲や睡眠欲は適度に満たすべき。
欲望    …この欲は心が作り出す。グルメや地位・名誉などは、追い求めるべきではない。

 

「全ては執着から生じる」

 〇〇がしたい、〇〇をしてほしい、〇〇が欲しい・・・などの想いが執着を生む。

その執着を元に、怒りや不安の感情が生まれる。・・・とされています。

執着は、過去や未来、他人の行動がきっかけとなり、そのきっかけを元に、自分が作り出している。・・・ということを自覚することが第一歩なのだそう。

過去も未来も、頭の中で作り出したイメージの産物でしかない。だから、過去も未来も、その時でしか対応できない。

いつまでも過去の出来事や未来の不安に囚われていると、心素の働きを止滅することはできない。 

今ここ」だけは、具体的な対応ができる。「今ここ」に集中できれば、心素の働きを止滅することができる。

 

「今ここ」に戻るトレーニング・・・それが『ヨガ』

 過去のことを引きずったり、未来のことで不安にならないようにするためには「今ここ」の自分に意識を向ける必要があります。

そのために、ポーズや呼吸という方法を用いて、「今ここ」の自分へ意識を向けます。

あのポーズは、筋肉や骨格へ働きかけるためにやっているのではないということですね。

もちろん、あのポーズや呼吸で身体機能の調整も行うことができます。

けれど、最終的な目標は、そこではなく、『心身統一』なんだなーと思いました。

心と身体をコントロールする。誰でもない自分自身で。

そうすることで自分の本当の人生を歩むことができるのだと考えさせてくれました。

 

 

 

 

あと、お話の中で、こんな例えがありました。

「〇〇(学校・会社・親・友達・恋人…などなど)が悪い」
「どうしてわかってくれないの!?」
「私を怒らせないで!」


なんてことを言っている人、たくさんいるかと思います。

この発言をするということは、自分の心・人生を相手に任せていることと同じだそうです。

どういうことかというと、上の発言はすべて、相手ありきのセリフであり、相手さえ変われば、私は上手くいく、と考えてしまっている人なのです。

自分の人生・心なのに、常に相手次第でその状況が変わるなんて、おかしな話じゃないですか?

余計な不安や怒りなどの感情から解放されたくば、相手ありき・相手ベースで話を進めるな!ということ。

そのためにも、執着を捨てることは重要であり、「今ここ」の自分に意識を向けることができれば、人生はもっと輝くはずだ。・・・と。



以上、私がヨガで一番勉強になり、これからの人生に活用できそうだと思ったことをつらつらお話しましたー!では(*'▽')

呼吸と股関節の関係 -呼吸を深くするために、股関節を緩める-

 前回で、呼吸と骨盤まで終わりました。
今回が、呼吸に関連する身体の部位シリーズの最後:『股関節』です。

 

呼吸と股関節がなぜ関係するのか

 1つ前の記事で紹介した『骨盤』のお話で、『骨盤隔膜』というものがでてきましたよね。この骨盤隔膜も連動して動くことで、呼吸の深さを手助けしているものである、と。

 

 つまり、この骨盤隔膜がガチガチだと、それに連動して横隔膜の動きも鈍る。そうなると結果的に呼吸が浅くなってしまうのです。

 

 骨盤隔膜と横隔膜は筋肉として直接繋がってはいないけれど、お互いに干渉しあうのです。

 

 それともう一つ、呼吸の肝である横隔膜と直接繋がっている筋肉が『大腰筋』。

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この大腰筋がガチガチであれば、横隔膜がダイレクトに影響を受けます。

 

 この大腰筋と先ほどの骨盤隔膜。この2つの筋肉はどちらも『股関節』の柔軟性と密接な関わりがあります。

 大腰筋に至ってはモロに股関節にくっ付いている筋肉ですし、骨盤隔膜に関しても、直接はくっ付いてはいませんが、骨盤と股関節は密接な連動性があります。

 

 

 呼吸は体幹だけでは行われていません。身体の全身で行われています。全てが連動して調和することで、真の呼吸が生まれます。

 

股関節の柔軟性を引き出す

 以前も紹介した、『大腰筋』の柔軟性向上のストレッチ

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・・・素晴らしい絵ですね’(笑)

 

あとは、寝ながらでもできるストレッチもあります。

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赤ちゃんがよくするポーズですね。股関節の柔軟性を引き出すことで呼吸が深まります。背中に丸めた細長いタオルなどを入れると胸郭も広がるのでオススメです。

 

座りながらやるなら、コレ。

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足の裏同士をくっつけます。手は足の下から通します。あとは身体を前に傾けていきます(*'▽')

 

 

これで、呼吸に関連する身体の部位シリーズはおしまいです!
部位毎の意識、全体の意識をすることで、呼吸がより一層深まります。

 

大事なのは、継続ですね。自分の身体の声を聴きながら、自分のペースで行っていくと、必ず変化がみられます(*'▽')

 

次回からは、食事・呼吸を中心に、広く健康のことについてお話していきます!

 

骨盤(仙骨)と呼吸。 -骨盤隔膜・横隔膜-

 前回までで、上半身(肩甲骨・胸郭・脊柱)と呼吸の総まとめが終わりました。

今回からは、後半戦。骨盤と股関節に入っていきます。

 

呼吸と骨盤の関係性

 呼吸と骨盤にどんな関係が?と思いますよね。

呼吸は上半身だけでは成り立たないのです。

ヒトの身体は部品の集まりではなく、全体で1つの身体なのです。

だからこそ、西洋医学のような、「悪い部位だけを治療対象にする」というのは、どうなのかなー?といつも疑問に思っていますね。

話が逸れましたが、つまりは、呼吸は体幹だけでなく、その下の骨盤・股関節からも影響を受けるというお話です。


呼吸に伴い、骨盤も動きます。

息を吸うときは骨盤(仙骨)は前傾
息を吐くときは骨盤(仙骨)は後傾

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この仙骨は脊柱と繋がっているので、脊柱と連動して動きます。

つまり、脊柱のしなるような動きには、骨盤の動きも絶対に欠かせないのです。

 


呼吸と骨盤隔膜

 骨盤には、骨格自体の動き以外にも、大事なものがもう一つあります。

それが『骨盤隔膜』です。

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これ、『隔膜』という名前がついていますね。

そうです。あの『横隔膜』と関係性の深い筋肉です。

呼吸時には、横隔膜の動きと連動します。

息を吸うときは、横隔膜とともに、下に下がることで、臓器が下部に入り込むのを手助けしています。

息を吐くときは、横隔膜が挙上するのと同時に、骨盤を引き上げるように動き、胸郭が縮まるのを助けてくれます。

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上半身とわけたのは、上半身と骨盤帯を一気に意識するのは難しいからです。

上半身のコツがなんとなくわかってきたら、骨盤への意識も向けるようにすると段階的に覚えられるのでオススメですよ(*'▽')

 

呼吸と骨盤の連動の意識下

 これは、実際に仰向けになって呼吸してみるのが一番わかりやすいです。

自分の骨盤に意識を向けてみてください。動いているのがわかると思います。

吸うときと、吐くときの骨盤の動きの違いがわかればOKです!

 

 

 

では、今回はここまで。次回は呼吸に関連する最後の部位「股関節」です。





肩甲骨・胸郭・脊柱と呼吸の関係 -体幹の総まとめ-

 前回まで、呼吸に関係する重要な5つの部位のうち、体幹にあたる3つの部位(肩甲骨・胸郭・脊柱)のお話が終わりましたね。残りの2つ(骨盤・股関節)に進む前に、体幹の部分と呼吸に関しての総まとめに入って、一度整理したいと思います(*'▽')

 

超おさらい。。。呼吸のことを数日間に渡ってまとめているせいで、目的を見失いそうになったので今一度(笑)


 Q.なぜ呼吸にこだわっているのか?
 A.このブログのタイトルにも書いていますが、『食事』と『呼吸』というヒトに欠かせない2つの行動が、実は真の健康に繋がると確信しているからです。(詳しくは過去の記事をご参照して頂けると幸いです。

呼吸と体幹の関係性

 呼吸は、肺だけで行っているものではありません。

脳・神経・筋肉・骨、それぞれが互いに補助し合うことで理想的な、本来の呼吸が行えるわけです。

その状態だと、1回の呼吸で全身の細胞へ酸素・栄養を行き渡らせることができ、不要な老廃物などを一気に回収してくれます。

1回の呼吸の質を変えることは、全身の質を変えることと等しいのです。


 息を吸ったり吐いたりするときは、脳・神経から筋肉へ命令が行き、それに伴い骨を柔軟に変化させます。この一連の流れでスムーズな呼吸ができます。


■息を吸うとき

 横隔膜は収縮すると下に下がります。すると胸の中の空間が拡がります。↓ ↓

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外肋間筋は収縮すると肋骨を上へ持ち上げます。すると、またもや胸の中の空間が拡がります。↓ ↓

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この2大吸気筋のおかげで、一気に肺が拡がるための空間が作り出されると同時に、肺が膨らみます。


肺は、『上は鎖骨・下はみぞおち・背中側は脊椎より後ろまで』という驚きの膨張をみせます。↓ ↓

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しかし、この驚きの膨張率を再現するには、横隔膜・外肋間筋の作用だけでは足りないのです。そこで必要となってくるのが、「肩甲骨・胸郭・脊柱」という3大骨格です。

 

肩甲骨

 息を吸うとき、肩甲骨は胸郭の拡がりを邪魔しないように、内下方(内側と下側)へ移動します。

 

胸郭

 胸郭は肋骨の動きに合わせて動きます。しかしその動きは単一ではありません。

息を吸うとき、

上部肋骨は前後方向動き、これをポンプハンドルモーションといいます。

下部肋骨は横方向へ動き、これをバケツハンドルモーションといいます。

この動きを引き出せないと、いくら横隔膜が頑張ったところで、肺は膨らんできません。

胸郭を創り出している胸骨・肋骨・胸椎と、136個の関節(肋椎・胸肋関節)の動きができてこそ、肺は思う存分膨らむことができます。

 

脊柱

 胸郭・肩甲骨の連携で、肺が大きく膨らむとき、それを最後に一押し手伝ってくれるのが脊柱(胸椎)です。

上部肋骨は前後方向へ拡大(ポンプハンドルモーション)するとき、胸椎に柔軟性があれば、しなるように動くことで、前後方向への動きを優しく包み込んでくれます。

もし、胸椎がガチガチであれば、後ろ側の膨らみが阻害されてしまうでしょう・・・。

 

まとめのまとめ

 これらの脳・神経、筋肉、骨格の連携が噛みあうことで、理想的な呼吸が実現するのです。(骨盤・股関節を含めていないから、正確には7-8割かな?)

 この呼吸ができると、「今までの呼吸は一体何だったんだ⁉」と思うくらいです。ヒト本来の力を発揮した呼吸には、とてつもない力があります。

 1つ1つの細胞がちゃんと働いてくれているんだなー。というあいまいでぼんやりとした、それでいて確かな感覚がわかります。

 自然治癒力の底上げ爆上げです。(笑)


 

次回からは、後半戦、「骨盤・股関節と呼吸」についてお話していきますね!(*'▽')

脊柱と呼吸の切っても切れない関係性とは?

 前回は、呼吸に関係のある部位:『胸郭』についてお話してきました。
↓ ↓ ↓

 

meguri-sora.hatenablog.com

 

 今回は呼吸と深い関係を持つ3つめの部位『脊柱』についてお話していきます。

 

 

 脊柱について

 

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 脊柱の構造をちょこっとお話しておきます。
脊柱は上の絵のように、S字カーブを描くように存在しています。

頸椎=前湾 
胸椎=後湾 
腰椎=前湾 
仙椎=後湾

このように、前、後と交互にうねうねしていますね。
このS字カーブのおかげで、

・呼吸・運動の柔軟性
・全身の平衡性(バランス)
・動きの巧緻性
・歩行時の衝撃吸収

…などなど、ヒトが生きる上で様々な恩恵を受けているのです。

 呼吸や運動だけでなく、脊柱には脊髄自律神経などのヒトの生命活動に必須な機能も収められているので、この脊柱のメンテナンスは非常に重要です。まさにヒトの中心に位置している大黒柱!巷では「若さのバロメーター、指標」とも呼ばれているのですが、納得ですよね。

 

脊柱と呼吸の関係性

 

 

 『呼吸のとき、脊柱は動きます。

脊柱がしなるように動くことで呼吸のしやすさが格段に変わります。

息を吸うとき、
①横隔膜が下がることで内臓を下に押し出します。このとき、腰椎・骨盤はそれに伴い前弯します。
②その後、胸郭が拡大する動きに合わせて、胸椎の丸み(後湾)は少し増えます。


息を吐くときは元に戻ります。(小さな動きです)

「え、息吸うときは背中は反ったほうが良いんじゃないの?」

と、思われる方もいるかもしれません。ラジオ体操とか、深呼吸とかで息をたっぷり吸うときは胸を開いて身体を反らす、ということが染みついているので仕方のないことです。

正確には、背中全体が反るのではなく、骨盤~腰椎部がわずかに反ります。

むしろ、胸椎のほうは丸みを帯びます。

肺は、身体の前だけじゃなく、背中側にも膨らみます。
(比喩として、「背中に息を入れるように」と表現されるのはこのため。)

わかりやすいように、図を使って説明します。

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この図は、ヒトの身体(胸部)を上から輪切りした図です。
図の下にあるトゲトゲしているものが、棘突起というもので、ヒトの背骨を触ったときに触れることのできる骨はコイツです。

その上の、緑で囲った部分が『脊柱』です。

次に、肺を写したものがコチラ↓ ↓ ↓

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緑で囲ったものは『脊柱』で、白に囲まれている黒の物体が『肺』です。

こう見るとわかりますが、肺は脊柱を超える位置にまで背中側に膨らんでいるのです。本来の肺はここまで膨らむのです。上は鎖骨のあたりまで、下はみぞおちあたりまで、後ろは脊柱よりも後ろまで・・・。バケモノなみに膨らみます。たいしたもんだ。(笑)

 

脊柱よりも後ろまで肺が膨らむので、息を吸ったときには胸椎は後湾することで肺の拡がりを邪魔しないようにしています。このとき、我々が身体を反らしてしまうと、肺の膨らみを邪魔してしまうのです。


反るのは、『骨盤~腰椎部分』。

ここは意識して反ってはいけません。変な力が入り、腰痛になる可能性もあります。あくまでも、横隔膜が下がることによって生じる反りですからね(*'▽')


ちなみに、身体を反らすときに使う筋肉は主に「脊柱起立筋」。

この筋肉は確かに肋骨の挙上を助けるなど、呼吸に関与しますが、あくまでも「呼吸補助筋」です。

使いすぎるとすぐに疲弊して背中の張りや自律神経関連の症状が出現してしまいます。


できることなら、頻繁には呼吸に参加しないほうがいい筋肉です。脊柱起立筋は静かに姿勢保持だけに働いていれば、理想的な姿勢と呼吸が実現します。

 

 ここまでの説明で、脊柱の柔軟性がないと呼吸がスムーズに行われない、ということがわかりましたね。ただ呼吸しているだけでドンドン健康になるためには、脊柱の柔軟性も確保していくことが必要です!

 

脊柱の柔軟性UP!

 股関節や肩などの柔軟性を引き出すストレッチは大抵の人がやったことあるかと思うのですが、脊柱のストレッチはあまり馴染みがないのではないでしょうか?

 脊柱に意識を向けたストレッチはすごく気持ちがいいです。スッキリするのでオススメですよー(*'▽')

 

■キャットロール

 かわいい名前ですよね。

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これじゃありません。(笑)

 

 

これです。↓ ↓ ↓

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 四つ這いの姿勢から、お腹を背中にくっつけるような気持で、背中をグーッと天へ突きあげます。この状態で深呼吸を数回。

 次は、力を全部抜いて、腰が反るような形へ。このときの注意点として、腰を反る方向へあまりにも強い力を入れてはいけません。痛めてしまう可能性もあります。※このポーズで腰が痛ければ無理に行わなくてもいいです。

 コツとして、骨盤から徐々に動かして最後は頭、頭から動かして最後は骨盤のほうへ…というように、1つ1つの背骨を動かすイメージで行うと、脊柱の分離ができます。

 背骨を1つ1つ動かすことを『アーティキュレーション』というのですが、これができるようになると脊柱の柔軟性が飛躍的に向上します。腰痛や背中のハリ、首・肩こりなんかも撃退できてしまうほど効果の高いものです。ぜひ目指してみましょう!

この「アーティキュレーション」を獲得するためのオススメの運動は他にもあります。
それが『ロールアップ』です。

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一見、ただの腹筋運動のように見えますが、「起き上がるとき・寝るときに背骨を1つ1つ床から離していく」ことを目的としています。また、コアの強化、背部のストレッチも同時に行える効果の高い運動です。※腹筋力が落ちている人には難易度が高いので、難易度を下げた状態から行っていきます。

 

キャットロール・ロールアップ以外では、ねじりを加えるポーズも有効です。

こういう感じの。

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前回の胸郭を動かす動作も、脊柱を動かすことに繋がっているので、ぜひ両方意識してもらえると良いですね。

 

脊柱の動きを意識した呼吸

 さ、ストレッチが終わったところで、呼吸に沿った脊柱の動きを体感してしましょう!

 と言っても、背中に息をたっぷり入れるイメージで呼吸すると、自ずと呼吸に沿った脊柱の動きがでてくると思います。その呼吸をすると、背中がわずかに丸まるのと同時に背中側が突っ張る感じがしませんか?肺の拡大により、今まで伸ばされることのなかった背中側の筋が緩やかに伸ばされているのです。(コレがまた気持ちいい・・・。)

 

 逆に、息を吐くときは、脊柱は伸びます。

 それこそが、正常な呼吸に沿った脊柱の動きです。

 文字にするのは簡単ですが、実際にやってみると少しコツが必要です・・・。直接教えたい!(笑)

 

今回はここまで。ここまでで、上半身ゾーン(肩甲骨・胸郭・脊柱)はおしまいですね。次回は、上半身ゾーンの総まとめに入ります。これら上半身がどのように連携して動くかなどもお話していきます。ますます理解が深まると思いますよー!(*'▽')

 

胸郭を解放して”たーっぷり”呼吸しよう!

 前回は、呼吸に重要な5つの身体の部位のうち、肩甲骨についてお話してきました。参照:↓↓↓

meguri-sora.hatenablog.com

 

 今回は、2つ目:『胸郭』についてお話していきますよー!

 

胸郭とは?

 

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出典:フィットネスの勧め

 

 胸骨(ネクタイみたいな形)、胸椎(脊柱の一部。1~12個ある)、肋骨(24個)で構成されています。鳥カゴのような形をしていますね。

 

 この胸郭には、136個もの関節が存在します! この136個の関節が小さいながらも動くことで、拡がったり縮んだり回旋したり上下したりできるのです。

 

胸郭と呼吸の関係性

 息を吸ったり吐いたりすると胸郭はそれに伴い拡がったり縮小したりしますね。
こう言うと単純なお話に見えるかもしれませんが、先ほども書いた通り、胸郭には136もの関節があります。

 

 肋骨は、身体の前の胸骨(ネクタイ)と胸肋関節という関節で繋がるとともに、後ろの胸椎と肋椎関節で繋がります。

 

 これらの関節が上手く働いているとき、

息を吸ったときには、肋骨の動きにより、胸郭は上部は前後に拡がり(ポンプハンドルモーション)、

下部は左右へ拡がります(バケツハンドルモーション)

 

 このように、ただ拡がっているように見えても、実はこんなにも複雑な動きをしながら動いているのです。

 
 そして、呼吸が浅い人・ストレスや疲れが溜まっている人は大抵動かなくなっている関節があります。

 また、前回お話した『肩甲骨』とも深く関係しています。胸郭は肩甲骨の土台部分が故、胸郭の動きが低下すると、肩甲骨の動きも一緒に低下します。(逆も同じことが言えます)

 胸郭が硬くなると、代償として腰を使ってしまう人も多く、それが腰痛へと繋がる危険性もあります。
 そして、腰がガチガチになると、骨盤-股関節もガチガチになり、呼吸に影響してくる・・・。というような悪循環になる方もいます。


 胸郭が硬いと肺が拡がらないため、酸素の入る面積が小さくなります。全身にまで酸素が行き渡らなくなることについての身体への影響は今までお話してきたので詳しくは言いませんが、自然治癒力も低下してきますよね。

 

 このようなことにならぬよう、胸郭への日ごろからのケアが必要になってきます。

 

胸郭の動きを蘇らせよう!

 

 1.ねじりの動き

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これとか、

f:id:tsurishu:20170613145006j:plainこれとか、

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これとか、

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これとか、

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これとか。

 

つまりは捻じればいいのです!(笑)ヒトは日常的に捻じる動作をあまりしないです。せっかくの捻じる動作のときにも、腰から回してしまう人が多いこと多いこと・・・。(←腰痛の1つの要因)

 

 上の不安になる絵のような運動をして、日常的に胸郭に捻じれの刺激を加えましょう!


そして、胸郭の動きをイメージしながら呼吸を行うと、なお良いです!
ヒトは、意識・イメージできない動きは上手くできませんからね。

 

 そうすることで、胸郭・肩甲骨の可動性が格段に増え、呼吸の質がグンっと上がります(*'▽')

 

 大事なのは、継続的に刺激を加えることです!特に最初のうちは、やらないとすぐに元に戻ってしまいますからね。

 

 呼吸が上手くできると身体中の細胞(ミトコンドリア)へ新鮮な酸素を送り届けることができます。質の高いエネルギーを創り出すことで、自然治癒力が必然的に向上します。また、老廃物の回収や血液・リンパ液の循環も同時に行っているので、全身デトックスの貢献もしてくれます。

 

 今回はここまで。次回は、身体の中心『脊柱』と呼吸についてお話していきます!

完璧な呼吸を会得し、自然治癒力を引き出すために -呼吸に必要な部位-

 前回は、腹式呼吸とは何たるか、横隔膜を動かすって?についてお話しました。
今回からは、完璧な呼吸を会得するために必要な身体の部位について、お話していきます!

 

呼吸を左右する!5つの守護神

 

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 ペイントツールで書くから、字が壊滅的…。(笑)

 

 完璧な呼吸を会得するには、この5つの部分をメンテナンスする必要があります。
1.肩甲骨
2.胸郭
3.脊柱
4.骨盤
5.股関節

 

それぞれ、どう呼吸と関係しているのか解説していきます!

 

1.肩甲骨

 

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出典:ストレッチポール公式ブログ

 

 肩甲骨は鎖骨としか繋がっていません。上の図でもわかる通り、脊柱や肋骨とは繋がっておらず、背中側で浮いている状態で存在しています。その肩甲骨を正しい位置に導くのが17個の筋肉たちです。

 

 現代人は、何かと身体を丸めるような姿勢を長時間取ってしまう場面が多いです。リラックスタイムでさえ、スマホやパソコン、本などで身体を丸くしている人はとっても多いです。

 

 本来、肩甲骨は脊柱に近いところに位置し、『逆ハの字』となっているのですが、上記のような生活を送っていると、段々と脊柱から離れ、『ハの字』となってしまいます。(肩甲骨が前・外側に移動する)

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出典:骨盤力と姿勢

 すると、前・外側に開いた肩甲骨が胸郭(肋骨)にへばりつきます。

 

 正しい呼吸の場合、大きく息を吸い込むときは、肩甲骨は下・内側へ移動します。こうすることで、胸郭が広がるのを助け、スムーズに胸が開けるのです。
(深呼吸するとき、腕を大きく横に広げますね、あのときの肩甲骨の動きがまさにそれです)

 

 しかし、先ほどの紹介したような肩甲骨の歪みでは、この呼吸における胸郭拡張の手助けができないどころか、広がるのを邪魔してしまっているのです。
 こうなってしまうと、必要な酸素が入ってこないため、「生命エネルギーの源:細胞」の働きが低下し、頭痛やよくわからない不調、内臓不良に繋がるのです。血流・リンパの流れも停滞して冷えやむくみにもなりやすいですよね。

 けど、胸郭は広がりたい・・・。そこで首や肩の呼吸補助筋(前回の記事参照)を使い、肩を上に挙げてまで酸素を確保しようとするのです。
 すると、首・肩の筋肉がガチガチに凝ってしまい、慢性的な肩こりに繋がります。

 

 

f:id:tsurishu:20170611113419j:plain出典:nanapi

 

 肩甲骨の位置が悪いと、呼吸だけじゃ済まされません。上の図のように、猫背となることで、首や背中の筋に更に負担がかかります。また、骨盤も後傾し、腰痛や股・膝痛にも発展する可能性もあります。

 

 

 

 ということで、肩甲骨の位置を意識したストレッチやトレーニングをした上で呼吸法を取り入れると、呼吸をするだけで肩甲骨の正しい運動が可能になります。

 

 十分な酸素が入ってくるのに加え、肩甲骨周囲の数ある筋肉もしっかり動くので血流・リンパの流れも格段に良くなります。すると自然に、自然治癒力も高まります。

 

 ちなみに、この肩甲骨の動きをしっかりだすためにも、腹式呼吸だけではダメなことがわかりますね。胸式呼吸も取り入れ、「スッ!」と胸郭を広げる動きが大事なのです(*'▽')

 

 

 

 

肩甲骨リセット

 

  肩甲骨を正しい位置に戻すための方法をいくつか紹介します!

 

1.タオルストレッチ
まずは肩甲骨本体の動きをダイナミックに出してみましょう。

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タオルでも服でも何でもいいです。まっすぐ上に伸ばした後、ゆっくり頭の後ろを通るように下げていきます。下げきったところで深呼吸を2-3回。

 

2.背面手つなぎゆらゆら体操

 次に、肩甲骨の奥の筋肉へ刺激を加えて、ほぐしていきましょう。

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後ろで手を組んで、身体を前に倒します。その状態で腕を前後左右へゆらゆらと小さく揺らします。

 

3.小胸筋ほぐし

 肩甲骨が前・外側へ流れる原因となる筋肉です。この筋肉は日常生活で縮こまりやすい筋肉なので、十分にほぐして肩甲骨を正しい位置に戻りやすくしましょう。

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小胸筋は鎖骨を外側へ端っこまで辿り、そこから真下へ降ろしていくとあります。(脇と鎖骨の真ん中付近)そこを痛気持ちいい程度で押しながら行います。

 

4.肩甲骨はがし
 仕上げに、肩甲骨をはがすような気持で動かしていきます。

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両手を肩に乗せて、ゆっくりと肩甲骨から動かすイメージで後ろ回し・前まわしをします。

 

 

 どのストレッチ・運動も深呼吸を忘れずに!そして、ゆっくりと時間をかけることが大切です。1日の中で前かがみの姿勢を取る時間のほうが圧倒的に多いので、自分の身体と向き合う時間を確保することは大変重要ですよ。10-15分くらいは時間を確保したいところです(*'▽')

 

では、残りは次回にします!!